9・29県民大会を実現させる県民集会

社大党代表であいさつする
喜納昌春委員長

県民集会決議

県民の皆様へ   
                                          
                                  社大党委員長 喜 納 昌 春
                                          
 国の歴史を正しく教える事は、今を生きる私たち大人の責務です。今をさかのぼる64年前の太平洋戦争において、日本で唯一の地上戦を体験したのは私たち沖縄県民であります。その沖縄戦で県民は、軍隊は一般の県民、国民を守らなかったと言う現実を目の当たりにしてきました。
 1945年4月1日から6月23日の終戦まで15万人余の沖縄県民が犠牲となりました。又、それに先立つ3月26日から28日にかけ、慶良間列島の座間味島で170人余、渡嘉敷島で320人余、慶良間島で50人余の人々が事前に配られた手榴弾などで「軍命」により「自決」し、自ら尊い生命を断つという痛ましい悲劇が生じました。

 高校の歴史教科書は、そうした事実をこれまで教えてきました。しかし、2008年度の教科書から集団自決に関して「軍命はなかった」という内容に文科省が変えることが2007年3月に判明しました。

 沖縄は元より「悲惨な侵略戦争を二度と繰り返さない」と願う日本国民がこうした文科省の高校歴史教科書改ざんの動きに怒り、抗議に立ちあがったことは当然のことであります。

 そうした中で昨年の9月29日、党派を超えた「教科書検定意見撤回を求める県民大会」では、11万余が結集する空前の大会となりました。10月15日〜16日には、その大会決議を持って延べ300人余の県民が参加し、文部科学省や各政党へ精力的に要請行動を展開しました。
 
 しかし、こうした党派を超えた正論で、切実な要求に対し、衝撃を受けながらも文部科学省は検定意見の撤回もせず、このような事態を招いた検定制度の透明化もせず、「関与」でぼかし、はぐらかす、県民を愚弄する形で収束を図ってきています。

 現憲法の下で二度と戦争をしない、平和の実現と達成の為に、正しい歴史教科書での教育の実践は大切なことです。

 子どもたちに正しい歴史教育をするために、県民の声をいっそう高め、鳩山民主連立政権に対して「検定意見撤回」と正しい歴史教科書の実現を要求していきましょう。


 午後6時かあ始まった県民集会には、県民大会決議に対し文科省側の対応に怒りと将来の日本の歴史歪曲に対する危機を心配する多くの県民、議員、政党、労働組合が参加されました。
 新政権になった今こそ、早急なる対応と期待が寄せられます。

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